脚は鍛えているはずなのに、なぜか動きが軽くならない。そんな感覚を持ったことはありませんか?
その原因の一つに、ハムストリングがうまく使えていないというケースがあります。
今回、グルートハムローラーを導入したのをきっかけに、改めてハムストリングを鍛えることの重要性について整理しておきたいと思います。
ハムストリングは、太ももの裏側にある筋肉群です。歩く、走る、立ち上がる、しゃがむといった日常動作から、スポーツでのダッシュやジャンプ、方向転換まで、あらゆる動きに関わっています。

それにも関わらず、トレーニング初心者の方はもちろん、運動習慣のある方でも、前もも(大腿四頭筋)に比べて意識的に使われていないケースが多い部位です。僕はこの点を、日頃からジムの皆様にお伝えしています。
ハムストリングが軽視されやすい理由
ハムストリングは、自分では使っている感覚が分かりにくい筋肉です。そのため、スクワットなどのトレーニングを行っていても、動作の中でハムストリングが十分に使われていないケースが少なくありません。
結果として、重要な役割を持つ筋肉でありながら、十分に使われないまま日常生活やスポーツ動作を続けてしまう方が多いのが現状です。
ケガ予防と動作の質を支える役割
ハムストリングは、関節を守るブレーキの役割を担っています。
股関節と膝関節の両方をまたぐ筋肉であるため、ここがうまく働かないと、膝や腰に負担が集中しやすくなります。実際に、肉離れや腰痛、膝の違和感を抱えている方を見ていくと、ハムストリングが十分に使えていないケースが多く見られます。
また、ハムストリングが働くことで、歩行や立ち上がりといった基本動作がスムーズになり、スポーツでは力を出しているのに余裕のある動きに変わっていきます。
ハムストリングトレーニングの位置づけ
トレーニングで大切なのは、特定の筋肉だけを鍛えることではなく、身体全体をバランスよく使えるようにすることです。その中でハムストリングを意識的に鍛えることは、動作の質を整え、ケガを防ぎ、年齢を重ねても動きやすい身体を支える土台になります。
今回導入したグルートハムローラーは、ハムストリングをごまかさずに使うための一つの手段です。次のトレーニングでは、回数や重さよりも、「今、ハムストリングを使えているか」を一度だけ意識してみてください。
その小さな意識の積み重ねが、動きの質やケガ予防につながっていきます。

